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まえがき
このコラムはアウトドアを題材に選んではいますが、
基本的なテーマは「ビギナーを楽しもう」です。
以前「戦場のピアニスト」という映画を見て、「芸は身を助ける」とは、
真にこの事だと身に染みました。
何か一つでも人より秀でたものがあれば、戦場でも生き抜くことができる。
これは現代社会にも言えます。
野球、サッカー、ゴルフ、などスポーツを始め、音楽、絵画、執筆などの芸術、
はたまた、次々と商売を成功させたり、サラリーマンだって、出世するのは
その能力に秀でているからでしょう。
私はこれまで、実にたくさんの事にチャレンジしてきましたが、仕事においても、
遊びにおいても、人並みにはできても、とりたてて優れているような事はありませんでした。
その事で、ずいぶん悩みましたが、ある時、
「優れている事が全くなくても、落ち込む事はない。
ぜんぜん上手ではないけれど、いろんな事ができる事が自慢できないか？」
と、考えるようになりました。
さっそく、実践してみます。
キャンプに行ってギターを弾く。
ウィンドサーフィンの風待ちの時にインラインスケートをする。
スキーに行って、アウトドア･クッキングを披露する、などです。
これは、予想以上に反響が大きく、大した事ではないのに一様に「スゴイ、スゴイ！」と言ってくれます。
そう、特に優れたことなどなくても、「スゴイ」って言われることは、できるんです。
ここに書く事は、私のように、何をやっても人並みで終わってしまう方には、ぜひ読んでいただきたい。
また、、何をやってもダメという方にも是非読んでいただきたい事ばかりです。
何事にも、上手にできなくても楽しめる方法があるものです。
うまくできないのを楽しむのがスーパービギナーなのです。
イチローと一緒に、エキスパートでは味わえない、ビギナーならではの楽しさを、
アウトドア・ライフを通して、ぞんぶんに味わいましょう。